インドネシアに最先端の技術で革新をもたらすEC「JD.id」

ジャカルタ市内の鉄道駅を利用した時のことである。駅構内の広告は、ジャカルタの移り変わりを象徴するものだ。ふと筆者は、『JD.id』というECの広告を目にした。

商品棚にずらりと並んだ商品の写真であるが、それぞれにQRコードが付いており、これを専用アプリに認識させれば、その場で商品を購入でき、自宅に即時配送される仕組みだ。

インドネシアにおけるQRコード決済の進化は十分実感していたつもりだが、このJD.idの「買い物ができる広告」には驚いてしまった。

最先端を行くJD.id

インドネシア国内に数あるECの中でも、JD.idは最先端のサービスを提供していると言える。

スマホアプリではQRコード認識プラットフォームを備え、実店舗でのキャッシュレス決済を可能にする。JD.idは中国の大手ECであるJD.comがインドネシアで展開する事業で、昨年8月にはジャカルタで初の「レジなし店舗」を開業させた。

スマートフォンとQRコード、顏認証、そしてAIを駆使した完全キャッシュレス店舗『X-Mart』だ。

利用客は専用アプリをダウンロードしたスマホさえ持っていれば、自由に利用できる。X-Martは、ジャカルタに住む人々に大きな驚きと利便性をもたらした。

それは同時に、QRコードの利便性を最大限活用しているということでもある。

QRコードは「必需の生活ツール」

インドネシアではもはやQRコード決済は生活に必需のツールになった。

比較的高価なNFC機能搭載スマホを必要とせず、店舗側も読み込み端末を置かなくて済むようになる。売り手と買い手の双方にとって、これほど導入コストのかからないキャッシュレス決済は存在しない。

それを突き詰めると、先述の広告も作ることができる。インドネシアでは今、QRコードを前提にした社会の効率化が一気に進んでいる。

ドローンの空輸サービス試験にも着手

JD.idは、ドローンを使った商品空輸サービスの試験にも着手している。

もっとも、このサービスを正式にリリースするためには運輸省とインドネシア軍の認可を得る必要がある。逆に言うと、それさえ目途がつけばそう遠くないうちにドローン空輸が行われるかもしれないということだ。

JD.idの親会社である中国の大手EC京東は、その筆頭株主がテンセントだ。インドネシアのオンライン配車サービスGo-Jekもテンセントが大きく出資していることもあり、中にはGo-JekがJD.idへの出資に向けて交渉中という噂も出ているほどだが、いずれにしても、JD.idのインドネシアにおける先進的なサービスは今後も大いに注目される。

【参考・動画】
JD.id
Introducing JD.ID X-Mart-YouTube