ジョコ大統領が「モバイルレジェンド」に注目する理由とは

インドネシアのジョコ・ウィドド大統領が、スマホゲームの『モバイルレジェンド』について言及したことが話題になっている。「私はモバイルレジェンドの遊び方を息子に教わっている」と、ジョコ大統領は語った。また、地元のゲーム実況動画配信者と会談をしたこともある。そこにはどのような狙いがあるのだろうか。

世界で大人気の「モバイルレジェンド」とは

モバイルレジェンドは5対5の陣取り合戦で、相手チームの複数の拠点を破壊することが目的だ。その最中に相手プレイヤーと戦闘をしなければならない。レベルやスキルに応じた戦略も立てる必要がある。

ダウンロード数は、2018年11月に3億を突破した。中国Moonton社が開発し、ASEAN諸国でも多くのプレイヤーを抱え、大会も行われている。

モバイルレジェンドは当初から競技タイトルとして設計されており、このタイトルで実績を上げ、世界的に有名になったプレイヤーもいる。インドネシア出身者のJess No Limitはモバイルレジェンドの著名プレイヤーでもあるが、同時にYouTubeで400万人以上のチャンネル登録を集めるゲーム実況者だ。ジョコ大統領との会談で話題になったのは、このJess No Limitである。

スマホの性能差が苦にならないゲーム

eスポーツは競技化された種目で、今年のインドネシアでのアジア大会でも実施された。プレイヤーは「アスリート」と呼ばれる。

モバイルレジェンドはアクションゲームではあるが、『荒野行動』や『フォートナイト』のようなFPSとは違い、一瞬のタイムラグも許されないような性質のものではない。するとスマホの性能差が勝敗を分ける要素にはならない。

もし世界規模の大会で優勝するeアスリートチームがインドネシアから出てきたら、外国企業を含めたスポンサーも相次ぐはずだ。チームが地方島嶼部にある場合、eスポーツがもたらす経済効果はその地元にも及ぶだろう。

eスポーツがもたらす効果

プレイヤーはWi-Fi設備が整い、1ヶ所に集中することのできるコワーキングスペースにも足を運ぶはずだ。ジャカルタのコワーキングスペースには現在スタートアップが増加中だが、ジャカルタだけではなく他の地方都市でも増え、品物を納入する卸売業者も潤っていくだろう。

また、インドネシアは国民平均年齢が29歳と若い国でもある。来年の大統領選挙を見据え、ジョコ大統領を応援する選挙スタッフがeスポーツの大会に来場したことや、タンゲランで選挙スタッフ自身がモバイルレジェンドの大会を主催したこともあった。インドネシアでは、ミレニアル世代が1億人以上で大きな票田になっているのだ。eスポーツは、インドネシアのこうした動きにも影響を及ぼすほどにもなっている。

【参考・動画】
SUMPAH! INI GROCK NGESELIN POLL!! LAGI AMBIL BUFF DITUTUP!!-YouTube