日系企業からスタートアップまでブース出店 日曜日のカーフリーディを走ってみる

ジャカルタの目抜き通りであるタムリン通りとスディルマン通りは、毎週日曜日に車両規制が行われる。

午前6時から11時まで、トランスジャカルタのバスを除く車両は通行が禁止され、全長約7kmの歩行者天国ができる。慢性的な渋滞に悩まされるこの道路であるが、週1回5時間だけはまるで別の都市に来たかのような光景に変わる。

筆者は今回、このカーフリーディの目抜き通りを走ってみた。

ずらりと並ぶ出店

出発点は、タムリン通りとスディルマン通り接続部分である歓迎の像である。

カーフリーの開始は午前6時からだが、その前から出店や企業のブースが並んでいた。ここで朝食を済ませ、ストレッチ体操をしながら6時を待った。

今回は、タムリンより北上したのち引き返すコースを選んだ。筆者が走り出した時点で、路上は1台の車すらも通っていなかった。

道路の脇にずらりと並ぶのは出店と屋台である。飲食物からランナーをターゲットにしたTシャツ、ランニングシューズ、湿布、中には自転車の外装部品を取り扱う業者も見受けられた。

日本大使館前でも個人の出店が商品を広げていた。

名もない零細の業者ばかり、というわけでもない。インドネシアでは有名な企業もブースを出していた。下の写真は、大正製薬インドネシアのブースである。現地では名の知れた『Counterpain』ブランドの湿布と軟膏を販売していた。

カーフリーの北端であるアルジュナ・ウィワハの像に到着した。11世紀にジャワ島の宮廷詩人が作った叙事詩を題材にしたものであるが、これが目前に近づいた後にスディルマン通りの歓迎の像へ引き返した。

スタートアップもブースを出展

実際に走ってみると、出展や人の集まりは歓迎の像から北端のアルジュナ・ウィワハの像までの間に集中していることが見受けられ、歓迎の像から南に走り出すと、だんだんと人がいなくなった。というより、ここから先は純粋に運動を目的にしている人がランニングをしに集まっているという感じだった。スディルマン通りの南端である青年の像に近づくと、屋台の数はぐっと減った。

だが、このあたりの地区でブースを出していたのがeコマーススタートアップ「Tanihub」である。このブースでは、果物から絞り出したジュースを売っていた。

Tanihubは、インドネシアの農家の発展を目的にしたB to Bプラットフォームを運営している。この国の農業は、仲買人の存在が大きな問題になっている。一次生産者から販売店へ作物が流通する過程で、何人もの仲買人を経なければならない。すると一次生産者の利益が小さくなり、同時に小売価格が高くなる。

Tanihubによって一次生産者と販売店がオンラインで直接アクセスできるようになると、農家が取るべき収益は増え、小売価格は安くなっていく。ジョコ・ウィドド大統領は「フィンテックは仲買人を減らす」と発言したことがあるが、これはオンライン取引の確立が結果的に仲買人の介入を阻止するという意味も持っていると思われる。

今回は区画の北端から南端まで走ってみた。青年の像から歓迎の像に戻ってきた時は人が渋滞を作っているような状態だったため、このあたりで走ることを辞めざるを得なかった。だが、区間を往復したと行ってもいい走行距離ではないか。ここではスマートウォッチ『BozGo』のトラッキング機能を使ってみたが、筆者の走行ルートをちゃんと記録することができた。

カーフリーディのランニングはジャカルタの現在が分かるイベントでもある。