スラウェシ島大地震、義援金活動が開始

9月28日、中部スラウェシ州ドンガラ県で発生した大地震は津波を引き起こし、州都パルにも甚大な被害をもたらしている。10月2日現在、大地震と津波による死者数は1,234人に達したと発表され、犠牲者数は更に増える恐れがある。

インドネシアは日本と同じく環太平洋火山帯に沿う島国で、大きな地震の発生する国だ。今年8月に発生したロンボク島での地震で500人以上が犠牲になり、2004年のスマトラ沖地震でインドネシアでは13万人、2006年5月のジャワ島中部地震では5,776人、同年のジャワ島南西沖地震では300人以上が犠牲になった。

地震情報を配信する公営アプリ

先日執筆した記事の中で、インドネシア気象気候地球物理庁(BMKG)が配信する『Info BMKG』というアプリについて触れた。

これは天気予報や大気汚染情報、そして地震情報を提供するサービスだ。今回の地震に関する詳細情報も、このアプリを見ればすぐに把握することができる。

Info BMKGの「Gempabumi」という項目から、マグニチュード5以上の揺れの記録を見てみよう。9月28日14時(インドネシア西部時間)にドンガラを震源とするマグニチュード5.9の地震が発生し、そこから3時間のうちにマグニチュード5.0、5.3と2度の大きな揺れが観測されている。そして同日17時2分にマグニチュード7.7の地震が起こった。これが本震と見られている。

29日もマグニチュード5~6程度の地震が現地で頻発しているが、それらもInfo BMKGで知ることができる。

インドネシアの地震指標

インドネシアの地震情報を知る際に知っておきたいのは、この国では日本の気象庁震度階級のような指標が存在しないということだ。

インドネシア国内での地震の大きさを表す指標はローカル・マグニチュードである。ただしその呼び方は、考案者のチャールズ・リヒター博士に由来した「Richter」か、「Skala Richter」の略である「SR」であることが多い。今回のスラウェシ島の地震の場合、その大きさは「7.7SR=マグニチュード7.7」である。深さは10kmだ。

阪神淡路大震災を引き起こした1995年兵庫県南部地震はマグニチュード7.3、深さ16kmの揺れだった。スラウェシ島の地震はそれよりも大きく震源は浅く、大きな津波も発生させたということになる。

政府が被災地にSMS送信

情報通信省とBMKGは、被災者のスマートフォンにSMSを複数回送信している。

インドネシアは島嶼国家であるが、同時に険しい山脈が連なる山岳国家でもある。情報インフラが破壊された中で、被災者がまず触れるのがスマホからの情報となる。政府からのSMSは、被災者にとっての生命線とも言える。デマ拡散を阻止する上でも、この仕組みは欠かせない。

また、今後は被災地への電力供給が課題になるだろう。9月に発生した北海道胆振東部地震では、北海道全域に渡る停電が被災者のスマホ利用に大きな影を落とした。充電ができなくなった上、電波塔への電力供給も停止してしまったのだ。これと同様の現象は、スラウェシ島の被災地でも起こっているだろう。

その問題に、情報通信省とBMKGがどのような対策を打ち出すのか。当面は被災地への「電力と情報の供給」が課題になるはずだ。

日本でも義援金活動が始まる

今回のスラウェシ島での震災にいち早く対応した日本の団体は、ワールド・ビジョン・ジャパンである。

現在、このNGO団体の公式サイトでは募金を受け付けている。1,000円以上からの入金が可能で、これはクレジットカードにも対応している。このワールド・ビジョン・ジャパンの他にも義援金活動を始める団体が増えるだろう。

また、インドネシア各地では路上募金も行われている。日本人がこの地震による被害に対してまずできることは、こうした募金だろう。

【参考】

Kesaksian Warga Palu Terdampak Gempa di Donggala-YouTube

ワールド・ビジョン・ジャパン