ジャカルタのジーンズブランド、刑務所で縫製技術をつけた元服役囚の社会復帰を支援

世界最大のクラウドファンディングサービスは『Kickstarter』である。世界中から日々新製品が出展され、ユーザーから出資を得ている。

だが、その中で期限内に設定目標額の出資を手にするプロジェクトは、決して多くはない。Kickstarterはオール・オア・ナッシング方式で、目標設定額に1ドルでも達しなければそのプロジェクトの発案者に資金は回らない。

そうした中で、資金調達を確定させたインドネシア発のプロジェクトがある。

Kickstarterでの資金調達に成功

ジャカルタに本拠地を置くスタートアップ『Blank Denim』。その名の通り、デニム地の衣類を生産する企業だ。

Kickstarterに出展したのはジーンズである。国際的に見ればジーンズは老舗メーカーが多く、インドネシアでもアメリカのオールドブランドは人気が高い。その中でBlank Denimは、大企業の下請けではなく自らのブランドを掲げてKickstarterにキャンペーンを公開した。

Blank Denimは各オンライン通販で商品を出品しているが、実際のところはまだインドネシア国内でも、その知名度は低い。しかしKickstarterでのキャンペーンは、蓋を開けてみれば設定目標額4250ユーロ(約56万4000円)に対して、すでに5196ユーロ(約68万9000円)もの出資金が集まっている。これは残り期限16日を残した時点の数字である。

元服役囚が縫製

ジーンズには必須のレザーパッチだが、Blank Denimのそれは好きなイニシャルやエンブレムを刻印できる特典を設けている。デザインはタイトフィット1種類である。ただしデニム素材は数種類用意されていて、より高価な製品にはセルヴィッジデニムが使われている。いわゆる「耳付き」の生地だ。

注目すべきは、製造に携わっている人々である。工場スタッフは刑務所で裁縫技術を身に付けた元服役囚で構成されているという。

インドネシアに限らず、「元服役囚の更正」は社会的な課題である。インドネシアから独自ブランドを発信し、元服役囚の就労問題も解決しようというこの取り組み。Blank Denimは今後期待のスタートアップだ。

【参考】
Blank Denim: Premium Raw Denim with Your Name on Patch-Kickstarter