アジア競技大会2018 (特集第3回) eスポーツ競技が初の開催

2018年のアジア競技大会では、初めてeスポーツ競技が開催される。

これは正式種目ではなく、あくまでもデモンストレーションという位置付けであるが、現代文化の象徴のひとつであるeスポーツが今大会で開催されることには大きな注目が集まる。

インドネシアにとって、eスポーツの発展は国内インフラの整備につながるために、eスポーツの普及が後押しされている側面がある。

ゲームタイトルは6本

アジア競技大会で催されるゲームタイトルは、下記の6本である。

・StarCraft Ⅱ: Legacy of the Void
・ウイニングイレブン2018
・Hearthstone
・リーグ・オブ・レジェンド
・Arena of Valor
・クラッシュ・ロワイヤル

このうち、日本選手団はArena of Valorを除く5タイトルの競技に出場する。Arena of Valorに関しては、日本国内でのサービスがないため選手の出場が見送られた形だ。

日本で最も広く知られているタイトルは、ウイニングイレブンである。海外では『PRO EVOLUTION SOCCER 2018』というタイトルだが、インドネシアにもプレイヤーが多い。サッカーのゲームなので、eスポーツについて全く知らない人でも楽しむことができる。

島嶼間格差是正に直結

eスポーツとは、言い換えればオンラインゲームのプレイである。常時安定した回線が不可欠だ。

インドネシアはアジア諸国の中でも「ネット回線が遅い国」として知られていた。それを改善するため、Telkomを始めとするインドネシア国内の通信事業者が通信インフラの整備に全力を投じた。インドネシアは1万以上もの島を有する海洋国家である。利用に耐え得るネット回線の有無が、島嶼間の情報格差に直結するのだ。

インターネットの重要性を説くには、キラーコンテンツが必要になる。ゲームと動画を安定した速度で提供することができれば、インドネシアで問題となっている地方間格差は是正されていくだろう。

オンラインゲームができるほどの回線速度があれば、業務用のスマホアプリの運用は容易い。

Telkomがeスポーツ向けプランを発表

インドネシア最大の通信事業者である国営Telkom社は、屋内向け回線サービス『IndiHome』でのゲーマー向け料金プランを発表した。

これはインドネシア国内の各ゲーム開発メーカーとのタイアップ企画も打ち出していて、IndieHomeを利用すればゲーム内での特典が得られる。またTelkomは、eスポーツ専用スタジアムの建設についても言及している。これらはアジア競技大会に足並みを揃えた計画であることは間違いないだろう。

https://youtu.be/SZEyZ_FCQFc

eスポーツの認知は、同時にキャッシュレス決済の認知でもある。ゲーム内のアイテムを購入するのに、現金を使うわけにはいかない。何かしらの電子決済の手段が必要で、その普及にもeスポーツは一役買っている。

宇宙事業とアジア競技大会

8月7日、米SpaceX社のロケット『Falcon 9』が宇宙へ発射された。このロケットにはTelkomの人工衛星『Merah Putih』が搭載されている。東南アジア地域の通信回線を補完するのがその目的だ。

オンラインゲームのユーザーが増加すれば、海底ケーブル敷設や電波塔建設と同時に、人工衛星の開発も進められるだろう。eスポーツはネットインフラ拡大を促す上でキラーコンテンツと言える。

アジア競技大会でのeスポーツが盛り上がれば、更にオンラインユーザーが増え、インドネシア国内のインフラもより一層整備されていくことになるだろう。

【参考・動画】
Seleksi Timnas Esports Indonesia di Asian Games 2018-YouTube
Dukung eSport Indonesia, Telkom Group Bangun Stadium Khusus-YouTube
IndiHome