クラウド簿記とレジ機能が一体に!インドネシアの会計アプリ「Moka」

インドネシア国内に無数と存在する、零細規模の飲食店。

それらの殆どは、キャッシュレジスターを所有していない。客が支払う勘定を計算するのに、専ら電卓と紙とペンを使う。それで大勢の客の管理ができるかと言えば、間違いも発生する。

この記事で紹介する業務用アプリ『Moka』は、従来のキャッシュレジスターに代わる売上管理ツールである。

会計を即座にクラウド簿記へ

ここではレストランを例に説明しよう。

Mokaでは、そのテーブルの客が何人いるのか、何を注文したのか、そして注文してから何分が経過しているのかをモニタリングする。それはスマホもしくはタブレットにダウンロードしたアプリを通じて行われるが、結果的にオーダーの記録漏れや失念がなくなっていくということでもある。

オーダーしたものの料理がなかなか届かない、ということは少なからず発生する。それが積み重なれば店の売上にも悪影響が出てしまう。しかし「いつ誰がオーダーしたのか」ということが記録され、そこからの経過時間が分かれば注文の失念を防ぐことができる。

また、Mokaに記録された売上は即座にクラウド簿記へ反映される。経理部門にかかる時間と人件費を抑えることができるのだ。

病院での導入実績も

Mokaは電子決済サービスのOVO、T-cashと連携し、クレジットカードでの決済も可能だ。Mokaをダウンロードしたタブレットがあれば事足りるように設計されている。

このMokaは、飲食店や小売店のみならず病院での導入実績もあるという。各患者に施した診察や治療、それに応じた費用をクラウド管理する。結果、病院の運営が効率化されて患者にとってのメリットも発生する。

日本でもクラウド簿記のサービスは存在するが、Mokaのようにレジとしての機能を加えているものはあまり見受けられない。零細規模の店舗がインドネシアの実体経済を支えているからこそ、こういうサービスも出てきているのだろう。

伝統的店舗に寄り添う

インドネシア政府は零細店舗を「伝統的店舗」と呼んでおり、個人経営の伝統的店舗をしっかりと保護する方針だ。

その意向は国内のコングロマリット企業にも伝わっていて、たとえばサリムグループは伝統的店舗が利用する食品通販サイトを運営している。このサイトを問屋として、商品を仕入れることができるという仕組みだ。

インドネシアでは、大企業や先鋭的なベンチャー企業が伝統的店舗を後押ししている構図が見受けられる。ここで紹介したMokaは零細店舗の経営者の業務を大幅に合理化させるシステムで、今後の普及が期待される。

【参考】 Moka
Moka Solusi bagi Usaha Anda-YouTube