Grabが緊急SOSサービスをインドネシアで開始

オンライン配車サービスの多角化が加速している。

インドネシアにおけるオンライン配車サービスの二強は、Go-JekとGrabである。その中でGo-Jekは配達や食品宅配・マッサージや清掃等の他、プラスチックボトルの回収やラマダン中の寄付金受付など社会貢献活動にも舵を切り始めた。

それと同じ頃、Grabはいざという時の緊急発信サービスをインドネシア国内で開始した。

ジャカルタの治安状況

インドネシアはASEAN諸国の中では銃規制が厳しく、殺人や障害を伴う事件は比較的少ないと言われている。

しかし、首都ジャカルタの中でも治安状況には地域差がある。メインストリートから外れた路地の中には、気軽に近寄れないような場所もある。もしそうした場所で犯罪に遭ったとしたら、当の本人ですら「ここがどこか具体的に分からない」ということも起きうる。

大使館等は暴力的なデモやテロの危険がつきまうことも忘れてはならない。

位置を知らせるSOSボタン

Grabの提供する緊急発信サービスは、予め3人分の連絡先を登録する仕組みだ。

使用者がアプリ内のSOSボタンを押すと、位置情報を含んだSMS通知が登録連絡先に発信される。事件が発生した具体的な場所を共有できるというものだ。

事件の解明にまず重要なことは、「どこで事件が発生したのか」である。それが分かれば、犯人の特定がしやすくなる。

こうしたサービスを提供するのに、すでに国民の間で普及している既存アプリをそのまま使えるという点は非常に大きい。別のアプリをインストールする必要がないということだ。

また、この仕組みを活かせばテロ事件が発生した際「自分は現場にいる」ということを家族に知らせる用途も考えられる。

多角化するサービス

サービスの多角化は、同時にそのサービスの独自色を強めるということでもある。

Go-JekとGrabは競合しているが、ユーザーにとって「どちらもなくてはならないもの」になっていくかもしれない。

GPS位置情報と電子マネーを使ったサービスは、これからさらに進化していくだろう。

【参考・動画】
Tingkatkan Keselamatan Penumpang, Grab Luncurkan SOS Button-YouTube