海産物EC「Nalayan」が示す、インドネシア海産物流通の未来

インドネシアは、世界最大級の島嶼国家である。

1万6,000以上の島があり、排他的経済水域は世界第3位。同時に、海洋資源も豊富だ。

今回取り上げるのは、海産物販売に特化したEC『Nalayan』である。

立ち上げから間もないこのサービスは、今後のインドネシアの海洋水産における未来を感じさせてくれる。

動画内で問題提起

Nalayanの制作したPR動画は問題提起から始まる。

「好きな食べ物は?」と聞かれると、大抵のインドネシア人は「サテ(インドネシアの焼き鳥)」、「ステーキ」、「バーガー」などと答える。その中でひとりだけ「魚」と答えた者がいた。すると周囲は「何で?」と聞き返す。

インドネシアは、海産物資源のポテンシャルが大きい。その水揚げ量は、東南アジア諸国ではトップだ。一方で、インドネシア国内の海産物消費量は決して多いとは言えない。Nalayanは、その現状をデータとともに説明する。

海産物専門EC

Nalayanは先述の通り、海産物を専門とするECである。

現在のところはWebサイトのみでのサービスだが、スマホアプリも恐らく近いうちにリリースされるだろう。

ここで考えるべきは、Nalayanのようなスタートアップの存在意義である。

漁師と最終的な買い手の間をつなぐプラットフォームが確立され、過剰な数の中間業者を省くことができ、販売価格も安くなる。

さらに、サービス提供者がその社会的意義を解説して、インドネシアにとって何が重要かを提起する。こうしたことを、無名のベンチャー企業経営者でもできるようになったのだ。

インドネシアの食文化

Nalayanが訴えかけるように、インドネシアの海洋資源のポテンシャルは非常に大きいが、インドネシア国内の海産物消費量は決して多いとは言えない。

流通面での整備が追いついていないことも原因のひとつであるし、インドネシアの食文化もその理由の1つと言えるだろう。海水魚は外国料理での需要は大きいが、インドネシア料理で使用する魚は淡水魚が多く、海産物というのは決して多くはない。

ここで恐らく日系企業の果たせる役割は小さくないのではないか。様々な分野においてインドネシアでの魚の新しい調理法や食べ方等を発信することで、インドネシアの食文化の発展に貢献できる可能性は大いにあるだろう。

Nalayanはオンラインで漁師より直接海水魚を仕入れることが出来る。このことにより生まれるチャンスも大きいはずだ。

【参考・画像】
Nalayan
Apa itu Nalayan.id?-YouTube