インドネシアのユニコーン企業「Go-Jek」が国外進出か

Go-Jekが国外進出を果たすという報道が駆け巡っている。

3月28日から29日にかけて、インドネシア国内のテクノロジーメディアはもとより経済メディアまでもがGo-Jekの国外進出計画に関するニュースを扱った。それによると、2018年内にASEAN域内3ヶ国でオペレーションを開始するという。

運営企業による公式発表はされていないとはいえ、ロイター通信が掴んだこの話題はたちまちのうちに拡散した。

スタートアップで企業価値がUS$1Bを超える未公開企業はユニコーン企業と呼ばれており、Go-Jekはインドネシアに3社あるユニコーン企業のうちのひとつだ。

成長を促した電子マネー事業

インドネシアの配車サービスのマーケットは、GrabとGo-Jekの二強のシェアが大きい。

Grabは3月にUberの東南アジア事業を買収した。これにより、GrabはUberが展開していたサービスやドライバー、ライダーに至るリソースを手にしたことになる。

GrabとGo-Jek、両者の共通点はフィンテック事業に本格参入しているということである。

現金決済は不便なことが多く、例えばタクシーでは大きな紙幣を渡してもお釣りが返ってこないこともある。また、銀行口座の保有率も5割程度のインドネシアでは電子決済が果たせる役割はかなり大きい。GrabもGo-Jekも電子決済が可能であり、特にGo-Jekは電子マネー「Go-Pay」によりプラットフォームとなっていることは成長を大きく促している。

なお、Grab創業者のアンソニーと、Go-Jek創業者のナディムはハーバードMBAの同級生でもある。

Go-Jekと既存タクシー会社との摩擦

Go-Jekは急成長を果たしたものの、既存タクシー会社との摩擦で揉まれてきた。

Go-Jekの存在そのものを巡り、中央政府や各自治体、最高裁まで巻き込んだ騒動に発展したこともあった。一時期は既存タクシー会社のドライバーによる反Go-Jekデモも発生した。

こうした中で、Go-Jekは電子マネーを確立させ、この業界特有のトラブルに対処できるノウハウを培ってきた。こうしたGo-Jekの経験・知見はインドネシア国外でも通用していく可能性は十分にあるだろう。

空港への乗り入れは?

インドネシア国外の国際空港へのGo-Jek乗り入れも気になるところだ。

これが実現すれば、インドネシアからの旅行客にとっての利便性が大きく向上する。Go-Jekはただのオンライン配車サービスではなく、多くのサービスの決済を行えるプラットフォームに進化しており、よりサービスが充実していくことになるはずだ。

Go-JekにはWeChatのプラットフォームで中国の決済を大きく変えたTencentも投資しており、Go-Jekのインドネシア国外での展開は今後も大きな注目をあびていくことになるだろう。

【参考・動画】
GO-JEK Versi Baru!-YouTube